上3行以外は全部補足です。
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【Y2について】
時系列はXY時(Y軍が殿堂入りを果たして少し経ったくらい)から1年後になります。
ロムはY(二本目)ですが、ゲームのシナリオには殆ど沿っていません。
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【補足】
最終兵器の事件からおおよそ1年のカロス地方。
人間たちの預かり知らぬ中、ポケモンたちの情勢には大きな波紋が投げかけられていました。
あの騒動の中目覚めた「破壊神」が暗躍を始めていたのです。
彼は無差別にカロス中のポケモンたちに呼び掛け、自身の力を彼らに与えていました。
破壊神の力を受け取った者たちはみな力に溺れて我を失い、己の欲望のままに暴れるようになってしまいます。
カロス各地ではこれによる事件が多発するように。彼の企んだ通りの混沌が其処に生じつつありました。
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大きな動きはもう一つありました。
それは破壊神が目覚めて半年程後、ある人間の少女が「生命神」を目覚めさせたことに因ります。
「破壊神の手にかけられそうな友人を助けて欲しい」という少女の願いを聞いた生命神が、破壊神を討ち混沌を祓うべく動きだしたのです。
生命神は散らばっていた自身の眷属たちを集め、破壊神の力により暴走した者たちを止めるよう命じました。
カロスの混沌とした有様に心を痛めていた者たちもそんな生命神たちの動きに賛同して次々と集い、
生命神を目覚めさせた少女とその手持ちたちがそうしたヒトびとの中心に据え置かれ、破壊神を討たんとする動きは日増しに強くなっていきます。
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所は変わってミアレシティ。
研究所で新しいトレーナーを待つフォッコの少年、レナードは憂いていました。
最近の物騒な世間のこと、消息を絶った知り合いの人間のこと、生命神とやらに選ばれた少女のパートナーである自分の幼い後輩のこと。
早くトレーナーと共に旅に出ることが彼の夢ではありましたが、近頃は心配事が多すぎてその気になるどころではありませんでした。
気晴らしに街を散歩していた時のこと、レナードはふと覗きこんだ路地裏に人間の少年が倒れているのを見つけます。
思わず駆け寄り介抱すると少年は目を覚ましましたが、何やらおかしな様子。
自身が倒れていた経緯どころか、自身の名前や素性、なにもかも。記憶が完全に抜け落ちているようなのです。
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とりあえず研究所の人にも様子を見てもらおうと少年を連れて帰ろうとしたレナードは、突如ポケモンの集団に襲われ追いかけられます。
その場はなんとかやり過ごして研究所へ戻りますが、連中が少年を狙っていたのだろうことは容易に想像がつきました。
今度はここが襲われるのではないかと思うとあまり少年をこの場に留めていたくはありません。
かと言って、危険な状況に置かれているこの少年を突き離すほど非情にもなれません。
「仕方ない、僕がなんとかしてあげるよ」
レナードは少年の記憶と正体を探すため、そして彼をいるべき所へ送り届けるため、彼のトレーナーになってあげることにしました。
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こうして思わぬ形でトレーナーを持つこととなったレナードと、彼に「キノト」と名付けられた少年は旅立ちました。
奇妙なコンビの旅路はやがて、かつてカロスに在ったもうひとつの神に触れるものへとなっていきます。
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