忍者ブログ

こまかいやつ

pkg設定の補足とかネタとか
MENU

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

セリュール

補足のくせにややこしい

l
ヒト知れず存在していた、カロスの第三のかみさま・セリュール。
彼、或いは彼女は誰からも言い伝えられることなく、ほんのごく僅かな痕跡のみを残して、歴史の裏舞台に姿を潜めてきました。
l
セリュールはサンやネルと同時期に創られました。
生まれた時から、後にカロスと呼ばれる地の奥深くで世界を観測し続け、表に出ることは殆どありません。
その役目は「生命の秩序を保つ」こと。
即ち、この世界にあらゆる種の命の数が減りすぎもせず、かといって増えすぎて賄いきれない程にもならぬよう、増減の程度を定めてサンとネルに実行させることでした。
サンとネルはセリュールの指令に従って破壊と再生とを行っており、いわばかみさまでありながらセリュールの眷属でありました。
それほどにセリュールの立ち場というものはかみさまの中でも一際重要なものなのです。
与えられた力も二柱よりも強大なもので、「生命の秩序を保つ」ために「生命の秩序を崩すものを制圧する」力をも備えられていました。
しかし、万有が役目を放棄する前の、完全なかみさまたちが在った世界ではそのような力を使う事態は起こり得ませんでした。
そもそも完全な統治をしているのだからそのような存在が現れることなど、万が一にもあり得なかったのです。
l
そう、完全でいられた間までは。
l
l
現在のとおり、万有が眠りについてからのかみさまは完全さを失って、ヒトに少し近いものとなっています。
機械のように生死のサイクルを回し続けていたこの三柱も例外無く自我や感情を得ました。
…が、よりにもよって自尊の念が強すぎる性格が発現してしまったサンとネルは自分の役割のみに固執するようになり、セリュールから離反、次第に暴走をはじめるようになります。
二柱がそれぞれの思うままに力を奮い、世界の生態系は一度崩れかけそうになりました。
そのとき、はじめてセリュールは地上に現れ出でて、「生命の秩序を崩すものを制圧する」ための力を奮いました。
サンとネルに、この世界ではじめての自身の敵であり、かつて自身の眷属であったものたちに。
l
セリュールの力を以てすればサンとネルを捩じ伏せることは容易ではありました。
しかし、曲がりなりにもサンとネルはかみさまであり、かみさまは創造主たる万有の手でしか完全に消し去ることはできません。
二柱を取り込み力だけは残し、あの危険な人格だけを消すことはできたのかもしれません。
ですがセリュールもサンやネル同様感情を得ていました。
自身に近しいものへの親愛ゆえに、この時のセリュールにはサンとネルの人格を否定することもできませんでした。
とはいえ、このまま二人を再び世界に放てば、同じように災害を齎すことは目に見えています。
迷った末にセリュールは二柱を自身の手が届くところへ、後にカロスと呼ばれる地へ封じ込め、
更に彼らの力を大幅に奪い取り、それまで無尽蔵であった彼らの力を限りあるものにしました。
これゆえにサンとネルにはかみさまでありながら一時的な「寿命」があり、それが尽きた時には繭や樹となって眠りにつかねばならないようになっています。
そして彼らから取り上げた力を用いて、世界の観測も破壊も再生もたった一柱ですべて担う。しばらくはそれで上辺のみの秩序を取り繕うことができていました。
l
しかし不完全でありながらも強大な力を使い続けた代償か、かつての眷属に手を下したことへの負い目が祟ったのか、あのときからとうに崩れていた秩序に目を背けることに限界を感じたのか。
セリュールの心身は次第に、確実に消耗していきました。
このままでは万有と同じように自身も全てを投げ出してしまうのだろうか。
その最悪を予期しながらも、一柱ですべてを背負うことに疲れ切っていたセリュールは、
一旦自身本来の人格を眠らせ、新しく創りだしたふたつの分身に自分の役割を任せることにしました。
l
l
***
l
新しく創りだされた分身は、人格こそ違えど前身のセリュールの記憶を持っており、双方ともに自身が生み出された意図も理解していました。
ゆえにふたつともが自身をセリュールと名乗り(ちなみに互いのことは「半身」と呼んでいました)、ふたつでひとつ、しかしながらひとつに代わるふたつのかみさまとして前身の担っていた役目を継ぎました。
l
前身のセリュールが回復した時には、再びふたつの分身を融合させ、また元に戻る。そのつもりでした。
しかし、これもヒトに近付いた不完全となってしまった弊害か、
持っていた強すぎる力と立場ゆえに、セリュールは知らずのうちに侮っていたのです。
眷属であり災いだった彼らの力を。
そして彼らの執念深さを。
己へ向けられた憎しみを。
l
セリュールがふたつに分けられたということは、その力も元あったものから分割されたも同じ。
つまり分身の一体だけでは本来の力を出すことはできないということ。
こんな好機を、それまでセリュールに押さえつけられ鬱憤を溜めてきたサンとネルが見逃すわけもありません。
l
或る時、地上に現れた片方のセリュールの前に現れたのはサンとネルと彼らの軍勢。
相反する性質を持ち、互いに歩み寄れるはずのない二柱。まだ片方ずつの相手ならば、片方のセリュールでもできたのかもしれません。
しかしこの時だけは様子が違いました。二柱はまるで共謀でもしているかのように、同時にこのセリュールだけを狙ったのです。
片方のセリュールはなす術なくあっけなく敗れ、二柱に力を奪い返された後その身を消し去られてしまいました。
l
このセリュールは完全に抹消されたわけではありません。
本来の半分に過ぎぬといえどかみさま、サンとネルと同じく、万有でもなければ本当に無に還すことはできません。
長い長い、それこそ幾千年もの時間を経れば再生はできます。
その間まで、セリュールは残された片割れの分身しかいないままなわけですが。
l
この残されたセリュールこそが、設定ページになっているセリュール本人です。
力の一部を取り返した彼らに半分の力しか残されていないセリュールが敵うはずもなく、カロスの地に留めておくので精一杯。
しかし攻め込まれれば自分も消え去り、世界にこの二柱を放つこととなってしまう。
やがて残されたセリュールにできることは、彼らの手の届かない地下深くにて、ただ成り行きを見送ることだけになってしまいました。
これをいいことにサンとネルは互いその勢力を伸ばし、何千年かの休眠を挟みながらも確実にカロスを蝕んでいくのでした。
l
現在に至っても、消された片割れはまだ戻ってきません。
片割れが蘇り、再び全力をもったセリュールが降臨するのが先か、
サンかネルかがカロスを完全に我がものとするのが先か。
ヒト知れず、カロスはそのような状態にあります。
l
l
***
l
元々のセリュールがパーフェクトジガルデ、
分身であるふたつのセリュールは50%のジガルデです。
50%×2の内のサンネルに消されなかった方が設定にいるセリュールです。
全部同じ名前を名乗っているのでややこしいことこの上ありません。
l
感情を得てからのセリュール(パフェジガの方)は眷属であり自身に近しい存在であるサンやネルをかわいいもの、愛するべきものと思っていましたが、サンとネルは「自分より上に立ってる気でいて腹立つ!」と完全にセリュールを嫌っていましたし、一度手を噛まれた時もなまじ情けをかけたせいで、後々半身を潰され今のような有様になってしまいました。
ふたつの分身となってからもまだサンとネルを完全に下に見ていましたが、片方が潰されてからは流石にどうにもならない脅威として見なすようになり、ここでようやく「元の姿に戻れたら今度こそあの二柱を取り込まねばならない」と決意するようになります。
無自覚に傲慢でいたせいで判断が遅れてとんでもないことになってしまったというか、
感情を得てしまったことによるワリを一番大きく喰らってしまったのがこのセリュールなのかもしれません。
PR

× CLOSE

プロフィール

HN:
ハヤ
性別:
非公開

カテゴリー

最新記事

P R

× CLOSE

Copyright © こまかいやつ : All rights reserved

TemplateDesign by KARMA7

忍者ブログ [PR]